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八日目の蟬を百合として見ると


○『八日目の蟬』という映画を観ました。
 赤子の頃に父親の不倫相手に誘拐され4歳まで育てられた主人公が、大人になって旅の果てに自分に注がれなかったのだと思っていた愛情を思い返していくお話です。
 簡単に説明すると。


○主人公に付き纏いだしたライターの女性が男性恐怖症で、自分は母親にはなれないのだろうと自覚しています。そんな歪な人間が一人で子を産む決心をした主人公に対して、ひとりじゃダメ母にしかならないけれど、二人ならマシになれるかもしれないと語る所がなかなか胸を打たれました。



○私はこういう社会に疎外感を覚えている人間同士が慣れ合いでくっつく様にトキメキます。
 ちょっと立場が安定してしまえばあの時のは若気の至りだったねと言い訳されてしまうような、そんな幻のような関係がとても大好きです。
 健全じゃないから儚いし、間違っているからまことに思えるのです。



○お話の主題としては、八日目まで生きた蝉が見ることが出来た光景は、他の蝉たちが生涯で見た物より素晴らしかったのかという問いかけです。
 他人と違った生き方をするはめになってしまった主人公が、他の者たちとはまた違った物を観れたのかというと、疑問は残る。
 自分は愛されていたのだという実感を、これから産む子を愛していくのだという覚悟を、そういう遠回りながらも確認出来たのは八日目の視点だったのだろうけど、それは普通の人間が七日の間で問題なく得る事が出来たのではないかとも思ってしまうから。
 結局育ての親が彼女の人生を歪にしたのは間違いなくて、それはとってもやるせない。


○でもまあ結局それでも良いのだと思います。
 万人がより良く正しい人生を歩んでいけるなんて理想はどこにも適用されなくて、結局曲がりくねりながらも俯瞰的に見て前に進んでいるように見えていればそれはそれでおっけーという残酷なほどに緩い人生観じゃないと、この世の中はやっていけないものね。
 だから最後の最後で愛を自覚出来た主人公には希望があるのだと思います。
 これから先またいろいろと間違い続けるんだろうなあと思うけども。それも面白い。






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