ポニーキャニオン (2003-02-19)
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○末期がんと診断された父親が離婚と共に離れていた息子と共に家を作る映画。
○私は映画を評価する時に脚本というか、一本の映画でしっかり全てがカッチリ固まっている物に対してとても甘くなります。
映画内で出された全ての事象が伏線として処理されて残るものなんて何ひとつもないぐらいでスタッフロールを迎えた日には、もうスタンディングオベーションですね。
つまり、この映画もそういうしっかりしたお話の映画です。
○いわゆる泣かせにくる映画ではあるのですが、その表現はとても控えめで鼻につく事はありません。
グレた息子が父親の病気を知って泣き崩れる所なんて、嫌らしい監督だったら役者のアップにしたがる所だけど、この映画では若干カメラを引いて役者の振る舞いを見せる事で感情を表現しています。そう、泣く時は全身で泣くものなの! 顔だけ写したって意味ないの!!
○元あった家を壊すというのは今までの親子としての関係性を壊していくのと同意義で、そして同じ場所に新しく家を建てるのは新しく絆を築いていくという事だったのでしょう。
元は父親と息子の関係の修復作業だったはずのそれらが、再婚済みの元妻の家庭、隣家の家庭などに波及していくのは観ていてとても気持ちのよいものでした。
○ラストの作りなおした家の行方は予想出来ない展開であったものの、むしろ収まる所に収まったのだと思わせる説得力があり、鑑賞後の爽快感をひとしおな物にしています。
こんなに綺麗な終わり方する映画はなかなか無いです。素晴らしい。
○とにかくお話としてとても優れた作品ですので、観る機会があるのであれば是非鑑賞してもらいたい映画です。
乳首は出てこないけど、それなりにエッチなシーンがあるので家族で観る時はお気をつけて!!
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