ワーナー・ホーム・ビデオ (2013-09-04)
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○なんて邦題なのだと思う。
オメガマンと言われるとキン肉マンの超人ぐらいしか思いつかないので余計そう思います。
でも中身は古典SFの世界を表現した立派な映画。
○『アイ・アム・レジェンド』は同じ原作のリメイク元として有名です。この映画の前にモノクロで、『地球最後の男』もあります。
原作小説の地球最後の男も、SFとしては有名だと思う。
でも別に主人公は地球最後の男ではないというのがなんというか。まるで孤独な男を描いた映画のような広報をしたアイ・アム・レジェンドと並んでタイトル詐欺っぷりを2作連続でやらなくても良いじゃないかとも思う。
○SFというのはあるひとつの科学的な設定を元に、人類とか共通の社会意識とかに一石を投じるジャンルなのだと個人的に思っています。
この映画もまたそれらに違わぬメッセージ性を有していると思います。
肌の色素を失い、人種の違いが無くなった感染者たち。彼らが捨てる文明。科学と芸術は悪夢だったのだと語る仇敵などなど。
深く読もうとすればいくらでも感じる事が出来るお話だと思います。
○主人公は街に住むたったひとりの男なので、服やら食料やら装飾やらを好き勝手にコレクションしてそれなりに優雅な生活を送っています。こうした現代の資本主義というか、物質文明の象徴であるそれらが、新しく世に生まれた感染者たちに否定されて壊されてしまうシーンはなかなか素晴らしいと思う。
もったいないと思ってしまうのは私がずっぷりと現代社会に毒されているからなのでしょうか。
○後半はかなりの絶望感があるのですが、それでも希望が次の世代(子供たち)に繋がっていくのは美しい流れだと思いました。
まるでキリストの最後の様に息絶える主人公は何を表していたのか考えるとうーんと唸るしかありません。
○とても古典らしい映画だと思いました。
昔の映画にしては上映時間短いので、気安く見れるのではないでしょうか。
世紀末ムービーとしてとてもオススメです。
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